Nevelfjellet

Rondaneへつづく道標を見るとじんとくる。今日はNevelfjelletへ
Rondaneへつづく道標を見るとじんとくる。今日はNevelfjelletへ

山籠もり生活は楽しいのだが、山歩きができないのはつらい。少し体調も戻っていたので、トレーニングを兼ねて走っていくことにした。

ザックは背負わず上下カッパ、携帯電話と500mlの水と補給食は1枚のチンパンジーをカッパのポケットに。それと地図とコンパス、お金。2時間もあれば帰ってこれるだろう。

11時半ごろ出発。雨はやみかけているが相変わらず周囲は白くガスッている。
最初はコテージのある林道を進みいよいよ湿地の中の登山道へ。DNTの標識はとても丁寧で、夏用、冬用のトレイルがわかるようになっている。
草紅葉が終わりが近づいている湿地は尾瀬を思わせる。そんな光景があちこちで見られる。標高900mで森林限界となるのは緯度が高いせいだろう。日本では2500m以上にならないとなかなか難しい。

徐々に水たまりは氷が張り、トレイルの横には雪がでてきた。こうやって根雪になるんだろうな。驚くべきことにそんなに時間が経っていない足跡が続いていた。こんな平日の雨の中歩くとはさすがノルウェー人(かどうかはわからないけど)、と感心する。

寒いのであまり時間をかけたくなかったが、自撮りなどし(仕方なくいえ仕事です)、徐々に高度を上げると森林限界を越えのっぺりとした登りへ。トレイルも、目印のTの字も雪で埋まて見えない。岩がごろごろの上を高いところを目指せばピークと整置を常にかかさず方向維持をしながら進んだ。これ、フツーにホワイトアウトなんじゃないかなと思うが登りはまだいいよね。

風をまともに受けながらうっすら先に見える標識、その先には小屋が見える、あああそこらへんが頂上だ。一番高いと思われる場所には360度山々が見える案内盤が設置されていた。小屋の軒下には温度計があり0度を示している。体感的にはマイナス5度ぐらいかな。

晴れていればここから10年前に行ったヨーテンハイメン、ロンダーネの山々を見渡すことができる。残念ながら今回は真っ白。それでもこの時期にノルウェーの山を経験することができてよかった。

ピークにいたのは10分もない。鼻水をたらしながらささっと動画を撮り、無理をせず来た道を引き返そうと慎重に我ながらずいぶんと気を使いながら方向維持をしながらくだった。
ほどなくして明らかに気温があがるのを感じ風がなくなりトレイルがうっすら見えてきた。ああ、これで帰れる、おおげさかもしれないがほっとした瞬間。

 

こういう日に行くことはあまりお勧めしない。わたし自身も常に自分にとって危険ではないか、リスクに対処できている状態か、所要時間を把握し問いかけながら進んでいた。

 

ちょっと止まりながらだったので往復+最後帰りは遠回りルートにして2.5時間弱。すっかり凍ってしまった後のシャワーが至福の時だった。楽しかったけれど、まあでも晴れて夏のほうがいいだろうね。また来ようっと。

 

 

頂上での動画