初日のウォームアップからすでに頭痛がしていたが、1週間休んでいたせいかキレはないものの体は重くなく普通にオリエンテーリングができていた。こういうのも久しぶりでやはりイギリスでもフィンランドでは、フィジカル面もメンタル面でもかなり疲労していたのだろう。
最初のメニューは愛知での走り方を忘れていてラフ&ファインを切り替えられずひどかったが、メニューを重ねていくうちに、微調整し具体的な課題を設定することにより、そうそう、こういう感覚マップコンタクトのタイミングとナビををしていくんだったと感触をつかめたこと、走り方を改めて意識できたことができてよかった。今後はこれらの課題を徹底的にやっていこうと思う。
さすがに距離は短くても(1メニュー1.6-2.2km)3本、追い込んでやるとくたくたで、最後のリレートレーニングでは大腿筋が悲鳴を上げて動かなくなってしまった。最初の8分ぐらいしか集団で走れなかったが、それでもめげずに走っているとはやのさんやともこちゃんが現れた。びっくりしたが、こういったリレーのメンタルの部分でも練習できてよかった。一人になってもけしてあきらめずに前を見据えて積極的に走りミスを最小限にして進むようにすれば必ずまた他の選手は現れてくる。今回はそのレベルは低かったけれどこういう経験を積み重ねていくことはリレーのレースパフォーマンスを引き出すためには大事。
夜のミーティングでは女子、男子チームに分かれてWCの反省と今後に向けて。
勉さんも新鮮だったと言っていたが、『リレーで入賞を狙うのなら1走だけでなく2走も3走も集団で走っている状態だ。それに慣れる練習と(あらゆる部分で、たとえばメンタルも)準備をしていくことが必要。』。こういう発想が今までのチームにあっただろうか?日本ではインカレでも全日本リレーでも最後まで競っているチームはあっても2チームぐらい?他は1走は集団、2走もなんとか集団かすでに一人、3走も一人で淡々と、前にいたら追いついて抜かしてくる。こういう発想がオーソドックスだっただろう。世界選手権になったらそれはさらに他国と差となって現れこういう発想しか逆に思い浮かばなかった。それが今回はそんな発言をすらっと普通にしている。年末合宿でも、11月のWREの時のミーティングでもその『集団で走る』話はでた。ただリアリティがあるようでなく具体的なイメージができていなかったかもしれない。
(私が1走をやりたいと言ったのは、集団で走る練習をしていればそれは2走でも3走でも活かす事ができるから。1走に固執しているわけではない。)
それが今回のイギリスのワールドカップでは宮内さんが実際に1走トップ集団で帰ってきた。その成功体験により彼女を始め他の選手も具体的に集団で走ることについてよりリアリティをもってイメージしやすくなり、6位入賞の可能性についても現実的なものとして捉えることがdき、選手たちにとって大きなプラスになったのではないかと思う。。チームとして大きなワンステップを踏んでいると実感できたミーティングだった。それぞれの選手のリレーに対するイメージや考えていることの違いをミーティングでお互い話すことによりすり合わせができたことは本当に良かったと。
リレーだけでなくミドルやロングの宮内さんの成績は世界で闘うための一つの目安になるだろうとも話をした。そのとおりだと思う。それぞれのオリエンテーリングタイプは違うけれど、宮内さんの良い時のパフォーマンスのタイム、彼女の体力やスピードなどは今の自分と比較をしたり今後の世界で闘うための目標設定について有効だと思う。
こうやって話をしていると自分が選手として走るかどうかはさておき、8月の本戦は本当に楽しみでワクワクしてきた。日本でアジアで初の世界選手権。私はいまできることをできるかぎり最大限やるだけだ。今はそれは休養をとることなのだ。
さて私はこの合宿でも体調はあまりよくなかったけれど、多くの人たちからいろいろなヒントをもらえた。愛知の山を走るにあたってその特徴や技術的な部分を自分で把握し再確認したこと、課題を与えて練習していったことはもちろん、車中でのよしのり君や勉さんとの話し、夜のミーティング後かがやさんと30分ほどざっくばらんと話したことなどは、自分のオリエンテーリングや今後やるべきことの確認、今の自分がどんな状態であるかをよりクリアにできた。
かがやさんとの付き合いは古く、気の置けない仲間の一人だ。同じ世代で同じ時期ずっと選手として競技を続けてきたし、お互い95年の世界選手権が初出場だった。怠け者だったころの私のこともとってもよく知っている。最近はお互い忙しく近況を話すこともなかったけれど、私の今の状況を話すと少し驚いていたがいろいろとコメントをしてくれた。個人コーチの存在とは別に、こうやって長い間一緒に競技を続けてきて良く知っている仲間といろいろと話ができるのは楽でいい。ざっくばらんとした話だったけれどとてもリラックスしてありのまま話していた。お疲れのところありがたかった。
2日目は午前中のみで終了。1本目から頭痛がひどく腹痛も出てしまった。2本目でさすがに体が言うことをきかなくなったので無理をせず。そのままやったら私も怪我をするかもしれないと自制が働いた。これも進歩だな。
それにしても愛知テレインは厳しい。故障やケガをする選手も多く、疲労している状態ではきちんとメニューの目的と自分の状態を見て判断しなくてはならないと再認識した。
今回全面的にトレーニングのコーディネートをしてくれたロブだが、彼のトレーニングメニューはいつも新鮮で面白い。集中してできた。
久しぶりに太ももがつってしまったし、うるしにやられた。
ハードなトレーニングになったので今週もプールとかスカッシュ、バイクだな。
どん底にいながらもワクワクしている自分に気づいた。
いよいよ世界選手権がやってくる。ピリっと引き締まった気持ちになった。
こういう気持ちは久しぶりのような気がする。がんばろう。